成人看護2 歯科
2024
歯周病について、正しいものを一つ選べ。
- 急性疾患であり、短期間で治療する
- う蝕が主原因であり、小児期に多くみられる
- 糖尿病などの全身性疾患の観察が必要である
- 予防対策として、抗生物質の内服が重要である
正解: 3
解説: 歯周病は慢性疾患で、糖尿病、心疾患、誤嚥性肺炎などの全身疾患と密接に関連します。成人に多く、プラーク(歯垢)が主原因で、抗生物質より日常の口腔ケアが重要です。
高齢者の口腔の清潔について、正しい組合せを一つ選べ。
- a. 口腔の残渣物は感染の原因となる
- b. 口腔の自浄作用が向上する
- c. 就寝時に義歯を外し保管する際は、清潔なガーゼに包んでおく
- d. 歯肉や舌など口腔内全体のブラッシングを行う
- a、b
- a、d
- b、c
- c、d
正解: 2
解説:
- a. 口腔残渣物は感染源となる(正しい)
- b. 自浄作用は低下する(誤り)
- c. 義歯は水中で保管(誤り)
- d. 口腔内全体のブラッシング(正しい)
高齢者の食事の看護について、正しい組合せを一つ選べ。
- a. 唾液分泌の増加により誤嚥しやすくなる
- b. 口腔の乾燥が強いため、先にお茶や汁物をすすめる
- c. 仰臥位の場合、体位は30度を保つ
- d. 嚥下障害を認めたら、直ちに経管栄養を勧める
- a、b
- a、d
- b、c
- c、d
正解: 3
解説: a. 唾液分泌は減少(誤り) b. 口腔乾燥対策として水分摂取(正しい) c. 30度半坐位で誤嚥予防(正しい) d. 段階的アプローチが必要(誤り)
次のうち、誤っているものを一つ選べ。
- 三叉神経は顔面筋群と咀嚼筋の運動を司っている
- 脊髄神経から8対の頚神経が出ている
- 動眼神経は眼球の知覚を脳に伝える
- 嗅神経は嗅覚を脳に伝える
正解: 3
解説: 動眼神経は眼球運動を司る運動神経で、知覚を伝える神経ではありません。三叉神経は顔面感覚、顔面神経は顔面筋運動を司ります。
正面からみた頚部において、最も前に位置するものについて、正しいものを一つ選べ。
- 頸椎
- 食道
- 気管
- 甲状腺
正解: 4
解説: 正面から見た頚部では、前方から甲状腺→気管→食道→頸椎の順に位置します。甲状腺は気管の前面に位置する内分泌腺です。
2023
問題1
口腔の外科的治療後の看護について、適切なのはどれか。
- 軟固なうがいや舌先で創部を確認するよう指導する。
- 飲酒は、差し支えないことを説明する。
- 唾液により、出血量が多く見えることを説明する。
- 腫脹がある場合は、急激に氷で冷やすよう指導する。
正答: 3
各選択肢の解説:
- ×: 口腔外科手術後は、強いうがいや舌で創部を触ることは創部の治癒を妨げ、出血や感染のリスクを高めるため避けるべきです。
- ×: 飲酒は血行を促進し出血のリスクを高めるため、術後数日間は避けるよう指導します。
- ○: 唾液と混ざることで実際の出血量よりも多く見えることがあります。患者の不安を軽減するため、この点を説明することは適切です。
- ×: 急激な冷却は組織損傷を引き起こす恐れがあります。冷やす場合は氷嚢をタオルで包むなど、緩やかに冷却します。
問題2
検温法について、正しいのはどれか。
- 便秘がある場合は、直腸で測定する。
- 直腸、腋窩、口腔のうち、口腔温が一番高い。
- 腋窩温は、体温計を体軸に対し90度の角度で挿入する。
- 口腔温は、体温計の感温部が舌下に当たるよう斜めに挿入する。
正答: 4
各選択肢の解説:
- ×: 便秘がある場合、直腸内に便塊があると正確な測定ができない可能性があります。また、直腸測定は侵襲的なため他の方法を優先します。
- ×: 体温は直腸温が最も高く(約37.0℃)、次いで口腔温(約36.5~36.7℃)、腋窩温(約36.0~36.5℃)の順です。
- ×: 腋窩温測定時は、体温計を体軸に対し30~45度の角度で、腋窩の最深部に挿入します。90度では正確に測定できません。
- ○: 口腔温測定では、体温計の感温部を舌下の舌小帯の左右どちらかに当てるように斜めに挿入し、口を閉じて測定します。
問題3
歯科領域と看護の組み合わせで、適切なのはどれか。
- 義歯 ── 熱湯で洗浄
- 歯周病 ── 局所安静の保持
- 開口障害 ── 口腔ケアの指導
- 抜歯 ── 当日の飲酒・入浴は可能であると説明
正答: 3
各選択肢の解説:
- ×: 義歯は熱湯で洗浄すると変形する恐れがあります。流水や専用の義歯洗浄剤を使用します。
- ×: 歯周病の治療には局所安静ではなく、適切なブラッシングや歯石除去などの積極的な口腔ケアが必要です。
- ○: 開口障害がある患者には、限られた開口状態でも効果的に口腔内を清潔に保つための口腔ケア技術の指導が重要です。
- ×: 抜歯当日の飲酒や入浴(長風呂)は血行を促進し出血のリスクを高めるため避けるべきです。
問題4
高齢者の口腔の清潔について、適切なのはどれか。
- 高齢者は、口腔の自浄作用が働きやすくなる。
- 口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防に役立つ。
- 義歯は、歯ブラシと歯磨き粉を使用して磨く。
- 義歯の保管は、乾いた清潔なガーゼで包む。
正答: 2
各選択肢の解説:
- ×: 高齢者は唾液分泌が減少するため、口腔の自浄作用は低下します。
- ○: 口腔ケアにより口腔内細菌を減少させることで、誤嚥時の細菌性肺炎のリスクを軽減できます。これは高齢者ケアにおいて非常に重要です。
- ×: 義歯は歯磨き粉の研磨剤で傷つく恐れがあるため、専用の義歯ブラシと義歯洗浄剤を使用します。
- ×: 義歯は乾燥すると変形するため、水または義歯洗浄液に浸して保管します。
問題5
高齢者の脱水とその看護について、適切なのはどれか。
- 高齢者は、細胞内液が減少するため、脱水を起こしやすい。
- 頻尿の場合、水分摂取は控えるよう説明する。
- 口渇が生じるまで、飲水は控えるよう説明する。
- 重症になっても、意識障害は起こらない。
正答: 1
各選択肢の解説:
- ○: 高齢者は加齢に伴い体液量(特に細胞内液)が減少し、体内の水分貯蔵能力が低下するため、脱水を起こしやすくなります。また、口渇感の低下や腎機能の低下も脱水のリスクを高めます。
- ×: 頻尿があっても水分摂取を控えるのは誤りです。脱水のリスクが高まります。頻尿の原因を評価し、適切な水分摂取を継続します。
- ×: 高齢者は口渇感が鈍くなっているため、口渇を感じる前に定期的に水分摂取を促すことが重要です。
- ×: 重症の脱水では、循環血液量の減少により脳への血流が低下し、意識障害を引き起こすことがあります。
2022
問題1. 齲蝕
齲蝕は細菌性の疾患で、原因菌は[1]、[2]、[3]などがあげられる。
正答:
- [1] ストレプトコッカス・ミュータンス
- [2] ストレプトコッカス・サングイス
- [3] ストレプトコッカス・サリバリウス
解説: 齲蝕(むし歯)は主にストレプトコッカス・ミュータンス、ストレプトコッカス・サングイス、ストレプトコッカス・サリバリウスなどの細菌が原因で発生します。これらの細菌は糖を代謝して酸を産生し、歯のエナメル質を脱灰させます。
ページ:289
問題2. 歯周病
歯周病のほとんどは、[4]([5])中の細菌が原因となった炎症性疾患で、これらは[6]と[7]に大別される。
正答:
- [4] プラーク
- [5] 歯垢
- [6] 歯肉炎
- [7] 歯周炎
解説: 歯周病は歯垢(プラーク)中の細菌が原因で起こる炎症性疾患です。歯肉炎は歯肉のみの炎症で可逆的ですが、歯周炎は歯槽骨まで炎症が及び非可逆的な変化を伴います。
ページ:292
問題3. アフタ性口内炎
アフタは直径数mm大の浅い[8]である。慢性再発性アフタは[9]の一症状として知られている。
正答:
- [8] 潰瘍
- [9] ベーチェット病
解説: アフタは円形または楕円形の浅い有痛性潰瘍です。慢性再発性アフタを繰り返す場合、ベーチェット病の可能性を考慮する必要があります。ベーチェット病は口腔粘膜のアフタ、皮膚症状、眼症状、外陰部潰瘍を主症状とする全身性炎症性疾患です。
ページ:295
問題4
歯科領域と看護の組み合わせで、適切なのはどれか。
- 義歯 ── 熱湯で洗浄
- 歯周病 ── 局所安静の保持
- 唇口蓋裂 ── 口腔ケアの指導
- 抜歯 ── 当日の飲酒・入浴は可能であると説明
正答: 3
各選択肢の解説:
- ×: 義歯は熱湯で洗浄すると変形する恐れがあります。流水や専用の義歯洗浄剤を使用します。
- ×: 歯周病の治療には局所安静ではなく、適切なブラッシングや歯石除去などの積極的な口腔ケアが必要です。
- ○: 唇口蓋裂の患者には口腔内の清潔保持のため、丁寧な口腔ケアの指導が重要です。
- ×: 抜歯当日の飲酒や入浴(長風呂)は血行を促進し出血のリスクを高めるため避けるべきです。
問題5
高齢者の口腔の清潔について、適切なのはどれか。
- 高齢者は、口腔の自浄作用が働きやすくなる。
- 口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防に役立つ。
- 義歯は、歯ブラシと歯磨き粉を使用して磨く。
- 義歯の保管は、乾いた清潔なガーゼで包む。
正答: 2
各選択肢の解説:
- ×: 高齢者は唾液分泌が減少するため、口腔の自浄作用は低下します。
- ○: 口腔ケアにより口腔内細菌を減少させることで、誤嚥時の細菌性肺炎のリスクを軽減できます。
- ×: 義歯は歯磨き粉の研磨剤で傷つく恐れがあるため、専用の義歯ブラシと義歯洗浄剤を使用します。
- ×: 義歯は乾燥すると変形するため、水または義歯洗浄液に浸して保管します。
第1章のふりかえりチェック p287
1 歯の構造
歯は、[1], [2], [3], [4]から構成されている。
正答:
- [1] エナメル質
- [2] 象牙質
- [3] セメント質
- [4] 歯髄
解説: 歯は外側からエナメル質、象牙質、セメント質、そして中心部の歯髄から構成されています。エナメル質は最も硬い組織で、象牙質はその下にあり、セメント質は歯根を覆います。歯髄は神経と血管が通っています。p274
2 防湿法
口腔内の唾液は、術後の[5]原因、[6]を妨げることになりかねないため、 唾液を排除する防湿法が必要となる。防湿法には[7], [8]がある。
正答:
- [5] 感染
- [6] 充填物の固着
- [7] 簡易防湿法
- [8] ラバーダム防湿法
解説: 口腔内の唾液は術後の感染原因となり、充填物の固着を妨げる可能性があるため、防湿法が必要です。簡易防湿法は綿球やガーゼを使用し、ラバーダム防湿法はゴムシートを用いて歯を隔離します。p280
3 歯科補綴
補綴は、う蝕部が[9]度以上で歯冠崩壊が著しいときに、[10]([11]), [12]などで歯冠を修復したり、欠損部位を[13], [14]で補綴し、 [15]を回復させることである
正答:
- [9] う蝕症第3
- [10] 金属
- [11] クラウン
- [12] 継続歯
- [13] 床義歯
- [14] ブリッジ(架工義歯)
- [15] 咬合
解説: 補綴は、う蝕部がう蝕症第3度以上で歯冠崩壊が著しい場合に、金属クラウンや継続歯で歯冠を修復したり、欠損部位を床義歯やブリッジで補綴し、咬合を回復させる治療法です。p286
第3章のふりかえりチェック p302
1 診察・治療中の観察
口腔内の診察や治療では言葉で苦痛を伝えられないため、[1], [2], [3]や [4] など、[5] に目を向けて観察に努める。
正答:
- [1] 顔色
- [2] 表情
- [3] 抹消循環
- [4] 腕や肩の緊張
- [5] 全身
解説: 口腔内の診察や治療中は、患者が言葉で苦痛を伝えられない場合が多いため、顔色、表情、抹消循環、腕や肩の緊張など全身に目を向けて観察することが重要です。p301
2 多職種連携
ケースに応じて [6], [7], [8] など多職種と連携して患者の苦痛緩和に努める。
正答:
- [6] 言語聴覚士
- [7] 栄養士
- [8] 医療ソーシャルワーカー
解説: 口腔ケアや治療においては、言語聴覚士、栄養士、医療ソーシャルワーカーなど多職種と連携し、患者の苦痛緩和や生活の質向上に努めることが重要です。p302
第4章のふりかえりチェック p322
1 疼痛
痛みは患者にしかわかり得ない[1]な体験であるため、[2]に関心を寄せて、[3]支援に努める。
正答:
- 主観的
- 訴え
- 適切に表現できるよう
解説: 痛みは患者にしかわからない主観的な体験であるため、患者の訴えに関心を寄せ、痛みを適切に表現できるよう支援することが重要です。p304
2 言語障害
発語や会話が困難な状態にある場合は、[4]にて「はい」「いいえ」で答えられるよう質問を工夫したり、[5], [6]の活用を検討する。
正答: 4. 閉鎖型質問 5. 筆談ボード 6. 文字盤
解説: 発語や会話が困難な患者には、閉鎖型質問を用いて「はい」「いいえ」で答えられるようにし、筆談ボードや文字盤の活用も検討します。これにより、コミュニケーションを円滑にし、患者の意思を尊重した支援が可能となります。p310
3 歯周疾患
治療および予防には[7]が重要であることを説明する。口腔ケアの指導では、[8]を使用して留意する箇所に焦点を当てる。歯垢の多さは歯ブラシで除去可能だが、歯の隣接面や複雑な修復物が装着されている場合は、[9], [10]を使用することも説明する。
正答:
- プラークコントロール
- 歯垢着色液
- デンタルフロス
- 歯間ブラシ
解説: 歯周疾患の治療と予防にはプラークコントロールが重要です。口腔ケアの指導では、歯垢着色液を使用して留意する箇所に焦点を当てます。歯垢は歯ブラシで除去できますが、隣接面や複雑な修復物がある場合はデンタルフロスや歯間ブラシの使用も推奨されます。p319
4 口腔腫瘍
主な治療法には[11], [12], [13]があり、治療に特有の合併症や副作用を理解して、異常の早期発見に努める。放射線療法の副作用では、照射部位の[14], [15], [16], [17], そして治療初期に出現する[18]や[19]がある。
正答:
- 手術療法
- 放射線療法
- 化学療法
- 口内炎
- 皮膚炎
- 唾液分泌低下
- 味覚障害
- 放射線宿酔(治療初期に出現する悪心・頭重感・倦怠感など)
- 骨髄抑制
解説: 歯科口腔領域の腫瘍治療には手術療法、放射線療法、化学療法があり、それぞれに特有の合併症や副作用があります。放射線療法では、口内炎、皮膚炎、唾液分泌低下、味覚障害などが一般的な副作用です。また、治療初期には放射線宿酔と呼ばれる症状(悪心、頭重感、倦怠感など)が現れることがあります。p321