歯科 令和5年
問題1
口腔の外科的治療後の看護について、適切なのはどれか。
- 軟固なうがいや舌先で創部を確認するよう指導する。
- 飲酒は、差し支えないことを説明する。
- 唾液により、出血量が多く見えることを説明する。
- 腫脹がある場合は、急激に氷で冷やすよう指導する。
正答: 3
各選択肢の解説:
- ×: 口腔外科手術後は、強いうがいや舌で創部を触ることは創部の治癒を妨げ、出血や感染のリスクを高めるため避けるべきです。
- ×: 飲酒は血行を促進し出血のリスクを高めるため、術後数日間は避けるよう指導します。
- ○: 唾液と混ざることで実際の出血量よりも多く見えることがあります。患者の不安を軽減するため、この点を説明することは適切です。
- ×: 急激な冷却は組織損傷を引き起こす恐れがあります。冷やす場合は氷嚢をタオルで包むなど、緩やかに冷却します。
問題2
検温法について、正しいのはどれか。
- 便秘がある場合は、直腸で測定する。
- 直腸、腋窩、口腔のうち、口腔温が一番高い。
- 腋窩温は、体温計を体軸に対し90度の角度で挿入する。
- 口腔温は、体温計の感温部が舌下に当たるよう斜めに挿入する。
正答: 4
各選択肢の解説:
- ×: 便秘がある場合、直腸内に便塊があると正確な測定ができない可能性があります。また、直腸測定は侵襲的なため他の方法を優先します。
- ×: 体温は直腸温が最も高く(約37.0℃)、次いで口腔温(約36.5~36.7℃)、腋窩温(約36.0~36.5℃)の順です。
- ×: 腋窩温測定時は、体温計を体軸に対し30~45度の角度で、腋窩の最深部に挿入します。90度では正確に測定できません。
- ○: 口腔温測定では、体温計の感温部を舌下の舌小帯の左右どちらかに当てるように斜めに挿入し、口を閉じて測定します。
問題3
歯科領域と看護の組み合わせで、適切なのはどれか。
- 義歯 ── 熱湯で洗浄
- 歯周病 ── 局所安静の保持
- 開口障害 ── 口腔ケアの指導
- 抜歯 ── 当日の飲酒・入浴は可能であると説明
正答: 3
各選択肢の解説:
- ×: 義歯は熱湯で洗浄すると変形する恐れがあります。流水や専用の義歯洗浄剤を使用します。
- ×: 歯周病の治療には局所安静ではなく、適切なブラッシングや歯石除去などの積極的な口腔ケアが必要です。
- ○: 開口障害がある患者には、限られた開口状態でも効果的に口腔内を清潔に保つための口腔ケア技術の指導が重要です。
- ×: 抜歯当日の飲酒や入浴(長風呂)は血行を促進し出血のリスクを高めるため避けるべきです。
問題4
高齢者の口腔の清潔について、適切なのはどれか。
- 高齢者は、口腔の自浄作用が働きやすくなる。
- 口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防に役立つ。
- 義歯は、歯ブラシと歯磨き粉を使用して磨く。
- 義歯の保管は、乾いた清潔なガーゼで包む。
正答: 2
各選択肢の解説:
- ×: 高齢者は唾液分泌が減少するため、口腔の自浄作用は低下します。
- ○: 口腔ケアにより口腔内細菌を減少させることで、誤嚥時の細菌性肺炎のリスクを軽減できます。これは高齢者ケアにおいて非常に重要です。
- ×: 義歯は歯磨き粉の研磨剤で傷つく恐れがあるため、専用の義歯ブラシと義歯洗浄剤を使用します。
- ×: 義歯は乾燥すると変形するため、水または義歯洗浄液に浸して保管します。
問題5
高齢者の脱水とその看護について、適切なのはどれか。
- 高齢者は、細胞内液が減少するため、脱水を起こしやすい。
- 頻尿の場合、水分摂取は控えるよう説明する。
- 口渇が生じるまで、飲水は控えるよう説明する。
- 重症になっても、意識障害は起こらない。
正答: 1
各選択肢の解説:
- ○: 高齢者は加齢に伴い体液量(特に細胞内液)が減少し、体内の水分貯蔵能力が低下するため、脱水を起こしやすくなります。また、口渇感の低下や腎機能の低下も脱水のリスクを高めます。
- ×: 頻尿があっても水分摂取を控えるのは誤りです。脱水のリスクが高まります。頻尿の原因を評価し、適切な水分摂取を継続します。
- ×: 高齢者は口渇感が鈍くなっているため、口渇を感じる前に定期的に水分摂取を促すことが重要です。
- ×: 重症の脱水では、循環血液量の減少により脳への血流が低下し、意識障害を引き起こすことがあります。